こんにちは、科特研キャップです。
すごい本を読んでしまいました。
『妖怪大戦争ガーディアンズ外伝 平安百鬼譚』
峰守ひろかず
滋賀県在住。第14回電撃小説大賞《大賞》受賞作『ほうかご百物語』で2008年にデビュー。
主な著書に『絶対城先輩の妖怪学講座』『学芸員・西紋寺唱真の呪術蒐集録』(メディアワークス文庫)、『金沢古妖具屋くらがり堂』(ポプラ文庫ピュアフル)、『うぐいす浄土逗留記』(富士見L文庫)などがある。
本書プロイールより
あらすじ
時は「平安時代後期」と呼ばれる時代。近江国(いまの滋賀県あたり)の山中で、妖怪に追われているひとりの少女。その名をトキという。山の民であるトキの身体能力は優れているが、それでも村ひとつを襲撃した妖怪「猿神」には敵わなかった。そこを助けたのが妖怪ハンター渡辺綱(わたなべのつな)であり、その仲間である弓の名手 卜部季武(うらべすえたけ)と、碓井貞光(うすいさだみつ)。この三人により猿神を倒したのち、帰る村もない山の民トキを、坂田金時となづけるとともに、くわえて東国の時子姫として渡辺綱が引き取ることとなった。これが後にいう「頼光四天王」と呼ばれ酒呑童子や土蜘蛛といった妖怪を退治する妖怪ハンターチームになっていく。頼光四天王に関する文献は存在しているが、渡辺綱、卜部季武、碓井貞光に関する記述は残っているものの坂田金時の実在に関する資料は残っていないそうだ。
この平安京の渡辺綱の邸に住まうことになる「トキ」(山の民トキ、坂田金時、東国の時子姫)、この屋敷で家の中のいっさいを取り仕切る女「紺」(こん:実は狐)との共同生活をしながら、都で人を襲う妖怪たちを退治する。
都で退治する妖怪たちは、なぜか本来この都にいる妖怪でなかったり、本来はおとなしい妖怪だったりするのだが、どうやらそこ裏で糸を引いている何者かがいるらしい……。
源頼光、そして御歳70歳にもなろうかという安倍晴明などが登場し、平安京を舞台に人と妖怪との戦いを描いている物語です。
こんな記述が…(ネタバレあり)
物語の後半、ラスボスのような妖怪との戦いに、いろいろな妖怪たちが登場して、この時代でもひとつの『妖怪大戦争』がはじまります。その中で東国の『武神様』を助っ人に呼ぼうか…という記述があったりもするのですが東国から京への日数が足りず、それよりも近くにいる…都の四方を守る聖獣のひとつ『玄武(亀)』が巨大になって登場するシーンがあります。しかもこの「玄武」 口から火球を吐き出すは、大地を蹴って舞い上がり、その四肢と頭部と尾を甲羅の中に収めて、円盤上になった姿から火を吹いて高速回転しながら敵に激突するは……って、これってガメラなのか?!って感じです。
令和の『妖怪大戦争ガーディアンズ』には武神様は登場しましたが、玄武殿は登場しておりませんでした。せめて小説の中、外伝の中での活躍をうかがえたことは、いちガメラファンとしても嬉しい限りです。
ということで、劇場にて『妖怪大戦争 ガーディアンズ』をご覧になった方は、さらにこちらの小説版『妖怪大戦争ガーディアンズ 外伝 平安百鬼譚』もおすすめです!
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関連リンク
- 公式サイト:https://movies.kadokawa.co.jp/yokai/
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いわゆる昭和特撮で少年時代を過ごし、平成・令和となった今、まさに自分はあの頃未来の世界と描かれた時代にいるはずなのに…なぜ宇宙旅行もままならず、海底牧場もできず…チューブの中を走っているはずの列車は無く…という2020年になろうとする時代の中で感じていたりします。せめて映像の世界だけはかつて夢見た未来を描いてくれるのではないだろうか。CG全盛の時代だし、CGは嫌いじゃないし(むしろ好きだし)、でもそんな中でも昭和特撮大好きオーラを出し続けていたいと思います。