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映画『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』 パンフレット 特別版 / 通常版 がすごい!

ゴジラ パンフレット

ゴジラ キングオブモンスターズ 劇場パンフレット

ゴジラ キングオブモンスターズ 劇場パンフレット

ゴジラ キングオブモンスターズ 劇場パンフレット

映画『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』のパンフレット(特別版(限定版/豪華版)と通常版がある)がすばらしかったので紹介します。

後半は、図書館(山中湖情報創造館)にあるゴジラ特撮関連本の紹介です。あわせてご覧ください。

 

『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』劇場パンフレットは2種類

最新作『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』の劇場パンフレットは特別版(豪華版)と通常版の2種類あります。特別版が1,080円(税込)/68ページ+スクロール・カバー、通常盤が880円…だったかな?を買ってきました。映画パンフレットって、基本的に映画館のグッズ売り場でしか販売していなくて、しかも映画公開期間中のみの販売。なのですぐに売り切れることも多いですね。通常版のパンフレットなら再入荷ということもあるのですが、特別版は売り切れたらそれで販売終了。Amazonなどに出てくるパンフレットは劇場で購入する価格の倍以上することもあるので、TOHOシネマズのグッズ売り場で見つけたら、時間をおかずに即買いが必要。というわけで、運良く特別版(豪華版)と通常盤の両方を購入できました。いまさらながらパンフレットをみながら、牛の反芻のように味わってます。

そもそも特別版(豪華版)と通常版の何が違うのでしょうか。

同じところ

です。なので、読むだけのパンフレットならは通常盤でもいいですし、イラストふんだんの特別版が買えなくても、それほど困ることはないと思います。さらにこのイラストは、洋書のこちらに多数掲載されているようです。言い方をかえれば特別版(豪華版)は、この「アート・オブ・ゴジラ キング・オブ・モンスターズ」のダイジェスト版が含まれているといってもよいかもしれない。

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もし特別版を購入できなかった場合、Amazonで購入するのもよいですが、通常盤+洋書のアート・オブ・ゴジラを合わせてみると、特別版よりも豪華になること間違いなしです!

 

 


『ゴジラ写真館 第一集 GODZILLA FIRST 1954〜1955』

 構成: 岸川靖
 発行: 大日本絵画
 定価: (本体3495円+税)

【目次】

カラーコレクションは、なんといっても映画ポスター。1954年にこのポスターを映画館や街中で見た人は、何を感じたのでしょうか。それまでには「怪獣」という概念そのものがなかった時代、国会議事堂よりも大きく、口から火をはき、飛行機をわしづかみにしたその姿。当時の日本人の度肝を抜いた迫力の映画だったと思います。この本にはその当時の写真がふんだんに掲載されています。撮影現場の写真だけでなく、休憩中の写真や創作過程…メイキング風景の写真などが盛りだくさん。前半は初代の『ゴジラ』、後半は『ゴジラの逆襲』で怪獣アンギラスとの共演の写真が盛りだくさんです。

『ゴジラ写真館 第二集 GODZILLA SECOND 1962〜1964』

 構成: 岸川靖
 発行: 大日本絵画
 定価: (本体3495円+税)

【目次】

映画『キングコング対ゴジラ』は、まさに円谷英二にとって大事な作品だったのではないでしょうか。円谷英二が特撮映画に魅せられたのはまさにこの『キングコング』だったからです。そのストップモーションアニメーションに魅せられ特撮の面白さをみつけ、自らそんな映像を撮ろうと考え……ただ、ストップモーションでは時間もお金もかかる…だからこそ「怪獣着ぐるみ」を発明したのだと、円谷英二の伝記のなかにありました。そんな宿命の対決的な「キングコング対ゴジラ」の白黒スチル写真やメイキング風景の写真がいっぱい。後半は映画「モスラ対ゴジラ」の写真。初めて知っておどろいたのは英題の THING って何?モスラは単独映画においては羽の幅が200mを超えており、このゴジラと戦ったモスラも135mという設定。それ以降実はモスラは出るたびに大きさが小さくなっており、最新作『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』のモスラは75mになってしまいました。

『ゴジラ 東宝特撮未発表資料アーカイブ  プロデューサー・田中友幸とその時代』

 監修: 東宝株式会社、株式会社東宝映画
 編 : 木原浩勝、清水俊文、中村哲
 発行: 株式会社角川書店
 定価: 本体4,200円(税別)

【目次】

ゴジラ映画に関する未公開資料…ってなんだろう?と思って手にとってみてください。映画作品になった『キングコング対ゴジラ』の未公開スチル写真もふんだんにあるのですが、映画化される前に考えられたプロット(ストーリーの要約)やシナリオ(脚本)なども数多く掲載されています。特に1984年の『ゴジラ』においては、様々な想いがクロスする中で誕生したようです。1954年の最初の『ゴジラ』から1975年の『メカゴジラの逆襲』までの21年間の作品を《昭和ゴジラシリーズ》と称し、1975年から1984年までの9年間はゴジラ映画が無かった時代があります。そこからの復活のゴジラでした。この未公開資料をみると、SF作家の眉村卓、光瀬龍、荒巻義雄などそうそうたるメンバーがその構想に関わり、様々な復活のゴジラ像を描いていたようです。

また、第二部の『ゴジラ対ビオランテ』に関してはシナリオを公募したこともあって、新しいゴジラ像というよりも、新しい対決怪獣像を作り上げる過程が感じとれる内容になっています。特に[ゴジラ細胞]というコンセプトの登場により、その後のゴジラ映画のベースとなるひとつの考え方が生まれたことはとても大きかったように思います。

第三部はさらに、映画化されなかった作品(お蔵入り作品)の未公開資料。こんなにいろいろなストーリーが提案されて消えていったことを改めて感じます。この本に掲載されていない作品もたぶんあるのでしょう。一本の映画が誕生する背景に、どれほど多くの採用されなかった作品があるのかに想いを馳せ、あるいはそこに自分だけが空想した怪獣映画を重ねてもよいのかもしれません。

『特撮のDNA ハードカバー豪華版』

 編集: 「特撮のDNA」展 実行委員会
 発行: 復刊ドットコム
 定価: 本体6,480円+税

【目次】

コラム

「特撮のDNA」展という巡回展がありました。福島県三春町の福島さくら遊学舎、佐賀県立美術館、兵庫県明石市立文化博物館、東京都大田区の日本工学院専門学校「ギャラリー鴻」(蒲田)にて開催されました。CG全盛の現在のVFXに対して日本が世界に誇る特撮(特殊撮影)技術で高められた造形=模型、ミニチュア、着ぐるみなどを展覧会でした。そこで集められた様々な資料を一冊の本にまとめたものが、この『特撮のDNA ハードカバー豪華版』です。

日本の特撮/特殊撮影における作品(東宝が多い)とその中で使われたシナリオ、設計図に加え実際に使われた模型やミニチュアの写真などが盛りだくさん。この一冊で日本の特撮技術をまるっと俯瞰してみることができるだけの分量があります。実際に手にとってページをめくると、その重みの中に日本の特撮の重さを感じることができます。

願わくば…もうすでに入手不可能になってしまった特撮のDNA展の公式図録の内容も含めて欲しかった……。機龍やシン・ゴジラなどの資料も満載らしいです。

 


【リンク】

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